日本時間5月8日21:30、米雇用統計
こんにちは!「Break outs!」1年の中村です。
今回はコロナの影響で史上最低の結果となったアメリカ雇用統計(非農業部門雇用者数変化)と、それと連動したドル円の動きを紹介していきたいと思います。
タイトルを見て、「え、最悪の結果だったのに何でドルが高くなるの?」と思った方は是非みてくださいね。
そうじゃない方も批判的思考の原料としてご覧していただきたいです笑
では、ご笑読ください。
【最初に】
まず今回(5月8日)の結果は
・雇用者数は2050万人減少
・ドル円は4銭以上ドル高に
といった感じでした。
では以下で深く掘り下げていきます。
【まるで絶壁】

普通チャートの類はジグザグに線がうごきますよね?今回はまるで崖のように急落しています。
これはもちろんコロナウイルスによって経済活動が劇的に縮小したためです。リーマンショックや第二次世界大戦の終結(総力戦体制の解除→雇用減)がなんでもないように見えますね笑
笑いごとではないのですが…
今回は予想が2200万人減だったのに対し、結果は2050万人の減少にとどまりました。とても大きな数であることには変わりないのですが、この違いが相場に大きな影響を及ぼすことになりました。どういうことかは下で説明します。
【セルザルーマー・バイザファクト?】
相場のことわざに「バイザルーマー・セルザファクト」というものがあります。噂で買って事実で買うとはどういうことでしょうか?指標などの発表前“今回の結果は良さそうだ”という噂が流れると、それにつられて値が上昇することがあります。そうなると結果の発表の際“やっぱりそうだったのね/だめだった”となって売られる現象が起こり得ます。これを「バイザルーマー・セルザファクト」と言います。
今回はこの逆となって、“今回の結果は悪そうだ”という噂で売られ、“思っていたより良かった”という事実で買われたのではないでしょうか。いわば「セルザルーマー・バイザファクト」のためしのように思われます。
【おわりに】
今回の雇用統計は史上最悪の結果となりました。コロナからの回復はまだまだどころか、これ以上に悪化する可能性も十分あります。そう考えると不景気はまだまだ続きそうです。
今回のサムネは、ドーバーの白い崖です。これを選んだ理由は単に雇用統計の図が崖のように見えたからというだけなのですが、ここでイギリスの有名な歌手であるヴェラ・リンの『ドーバーの白い崖』の歌詞の一部を引用してみたいと思います。
“There’ll be blue birds over
The white cliffs of Dover
Tomorrow, just you wait and see”
青い鳥たちがドーバーの白い崖を飛んでいるでしょう。明日ただ見て待って居よう。
そんな感じの意味の歌詞です。この歌は第二次世界大戦が終わることを願った歌で、平和がもどることを「青い鳥」で表現しています。現代の私たちもこの未曾有の不景気が終わる日をただ待ちましょう。そしてバブルが起こったら、間髪入れずに便乗だ!
ここまでご覧いただきありがとうございました。